執筆者
ぶん皮膚科クリニック
院長文 省太
資格
- 日本皮膚科学会認定専門医・指導医
- 難病指定医
- 臨床検査技師
所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本皮膚悪性腫瘍学会
- 日本小児皮膚科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本皮膚病理組織学会
血管肉腫は、血管やリンパ管の内側を覆う「血管内皮細胞」から発生する悪性腫瘍(がん)です。非常にまれな病気で、推定される罹患率は人口100万人あたり約2.5人程度とされています。
血管肉腫は、特に高齢者の頭や顔、首といった頭頚部に発生しやすい傾向があります。明確な原因は不明ですが、紫外線や外傷、リンパ浮腫(特に乳がん治療後)、放射線照射の既往などとの関連が示唆されています。
血管肉腫は、最初は皮膚の赤み(紅斑)や青あざ(紫斑)のように見えることが多く、次第に腫瘤が盛り上がり、出血しやすくなることがあります。
進行すると、肺やリンパ節、その他の内臓に転移することがあります。特に肺に転移すると、腫瘍からの出血によって「血気胸」と呼ばれる重篤な状態を引き起こし、急激な経過で命に関わることもあります。
診断には、皮膚の一部を採取する生検が必要です。病理組織検査でがん細胞の有無を確認し、必要に応じて免疫染色という特殊な検査を追加します。
また、がんが他の臓器に広がっているかどうかを調べるために、CTやPET-CTなどの画像検査も行います。
治療は、腫瘍の大きさや進行度に応じて異なります。
腫瘍が5cm以下と小さく、転移がない場合には、外科手術で切除することがあります。しかし、日本では初診時点で腫瘍が5cmを超えているケースが多く、手術が難しいことも少なくありません。
手術が難しい場合は、抗がん剤を使用した化学療法と放射線療法を組み合わせた、化学放射線療法を行うことが一般的です。
その他の抗がん剤も使用されることがあります。ただし、これらは主に軟部肉腫全体に対する治療データに基づいており、血管肉腫への効果はまだ十分に確立されていません。
最近では、患者様の腫瘍の遺伝子を調べる検査(がん遺伝子パネル検査)を行い、その結果に基づいて最適な治療法を選ぶこともあります。
血管肉腫は進行が速く、転移のリスクも高いため、治療後も継続的な経過観察が非常に重要です。定期的な診察と検査を通じて、慎重に経過を確認していきます。
血管肉腫は、最初は皮膚の赤み(紅斑)や青あざ(紫斑)のように見えることが多く、次第に腫瘤が盛り上がり、出血しやすくなることがあります。
特に高齢者の頭や顔、首といった頭頚部に発生しやすい傾向があります。痛みやかゆみなどの自覚症状が少ないため、見た目の変化に注意することが重要です。
これらの症状が見られる場合は、早めに皮膚科専門医を受診してください。
はい、非常に重要です。
血管肉腫は進行が速く、転移のリスクも高いため、治療後も継続的な経過観察が非常に重要です。定期的な診察と検査を通じて、慎重に経過を確認していきます。
進行すると、肺やリンパ節、その他の内臓に転移することがあるため、再発や転移の早期発見のためにも、医師の指示に従って定期的な受診を続けることが大切です。