執筆者
ぶん皮膚科クリニック
院長文 省太
資格
- 日本皮膚科学会認定専門医・指導医
- 難病指定医
- 臨床検査技師
所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本皮膚悪性腫瘍学会
- 日本小児皮膚科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本皮膚病理組織学会
ボーエン病は、皮膚の表皮内にとどまる初期の癌です。表皮の有棘層という部分の細胞が癌化していますが、増殖は表皮の中だけに限られており、その下の真皮には達していない状態です。このため「表皮内癌」と呼ばれています。
この段階では、通常転移することはありません。
明確な原因は解明されていませんが、紫外線やヒトパピローマウイルスの関与が指摘されています。複数箇所に発生する場合は、砒素の摂取が関係していることもあります。
中年以降に発症することが多い病気です。
皮膚表面が赤くざらざらした状態で、形は円形または不規則な形をしています。
見た目が湿疹と似ていることがありますが、湿疹の治療薬を使用しても改善せず、徐々に広がっていくのが特徴です。
放置すると、癌細胞が真皮まで侵入し、有棘細胞癌に進行する可能性があります。

原則として、
手術による切除を行います。
病変の端から数mm離れた位置で切除します。
小さな病変の場合は、切除後に周囲の皮膚を寄せて縫い合わせます。大きな病変の場合は、皮膚移植(植皮)が必要になりますが、切除後の転移や再発はまれです。
適切な切除により、転移や再発のリスクは低く抑えられます。
早期に発見し治療することで、
良好な結果が期待で
きます。
残念ながら自然治癒することはありません。表皮内にがん細胞がとどまっている段階で治療を行えば良好な結果が期待できますが、放置するとリンパ節や内臓に転移する可能性があります。
放置した期間だけがんは進行します。皮膚表面に治らない症状や気になる症状がある場合は、放置せず皮膚科専門医を受診されることをおすすめします。当院にも日本皮膚科学会認定専門医が在籍しておりご相談を承っております。
ボーエン病は湿疹と見た目が似ているため、見分けることは容易ではありません。しかし、次のような特徴がある場合、ボーエン病の可能性があります。
ただし、ステロイド剤にわずかに反応する場合もあるため注意が必要です。
なかなか症状の改善がみられない場合、がんが進行している恐れがあります。湿疹だと自己判断せず、当院までご相談ください。