院長紹介

ぶん皮膚科クリニック 院長文 省太
ごあいさつ
院長の文 省太(ぶん しょうた)と申します。
「ぶん皮膚科クリニック」は、2025年6月に浪速区大国町にて開院いたしました。
これまで10年以上にわたり、大阪大学皮膚科の関連病院や静岡県立がんセンター、大阪国際がんセンターで勤務し、皮膚がんを中心とする皮膚腫瘍、重症感染症、薬疹など、多岐にわたる症例に向き合ってきました。特に腫瘍領域では、早期の段階で「良性か悪性かを正確に見極めること」が、その後の治療方針や患者様の人生に大きく影響することを深く実感してきました。
皮膚の病気は一見すると軽く見られがちですが、実際には早期診断が命を左右するケースも少なくありません。さらに、見た目の変化やかゆみ、痛みといった負担は、患者様の生活や心の健康にも大きく影響します。私自身、幼少期にアトピー性皮膚炎を経験したこともあり、皮膚疾患がもたらすつらさや不安を肌で理解しています。
当院では、湿疹やニキビなどの一般診療に加え、皮膚腫瘍(できもの)の診断・治療に力を入れています。視診・ダーモスコピー・病理検査を組み合わせた精度の高い評価を行い、必要に応じてがんセンターや大学病院とも密に連携し、専門性の高い医療へスムーズにつなげる体制を整えています。
「肌の変化が気になったら、まず相談できる場所」として、地域だけでなく遠方の方にも安心して受診していただけるクリニックを目指しています。
どうぞ末永くよろしくお願いいたします。
経歴
- 2005年鳥取大学保健学科卒業
- 2005年近畿大学医学部付属病院検査科(臨床検査技師として勤務)
- 2015年奈良県立医科大学医学部卒業、NTT西日本病院初期研修医(現・大阪けいさつ病院)
- 2017年JCHO大阪病院皮膚科
- 2019年堺市立総合医療センター皮膚科
- 2020年大阪医療センター皮膚科
- 2022年静岡県立がんセンター皮膚科 チーフレジデント
- 2023年大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科 診療主任
- 2025年6月ぶん皮膚科クリニック開設
資格・所属学会
資格
- 日本皮膚科学会認定専門医・指導医
- 難病指定医
- 臨床検査技師
所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本皮膚悪性腫瘍学会
- 日本小児皮膚科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本皮膚病理組織学会
ドクターズインタビュー
皮膚腫瘍の診療には、正確な評価と適切な判断が欠かせません。
大阪メトロ市営地下鉄大国町駅徒歩1分に位置するぶん皮膚科クリニックの院長 文 省太先生は、豊富な経験をもとに地域のクリニックで専門性の高い皮膚腫瘍診療をご提供しています。
「気になるできものを、まず安心して相談できる場所をつくりたい」
その思いから、早期診断・早期治療を軸に、一人ひとりの患者様に向き合う診療を続けています。今回のインタビューでは、皮膚腫瘍診療に込めた思いや、クリニックの役割について伺いました。
Q1 医師を志したきっかけと、検査技師から医師になった理由を
教えてください
医師を志したきっかけと、検査技師から医師になった理由を教えてください

検査技師として働く中で、どのような思いが芽生えたのですか
もともとは大学病院で臨床検査技師として働いていました。検査データは毎日のように扱うものの、患者様本人と向き合う機会はほとんどありませんでした。次第に、データだけでなく「目の前の患者様と対話しながら治療に関わりたい」という思いが強くなりました。
医師を目指す決断の背景や、再受験時代にはどのような思いがありましたか
周囲からは「今から医師を目指すのか」と反対もありましたが、気持ちは揺らぎませんでした。三浪の末に医学部に入り、そこから6年間の学生生活が再スタートしました。一度社会に出た後の大学生活は長く感じ、早く現場に戻って医師として役に立ちたいという思いが常にありました。
検査技師としての経験は、現在の診療にどのように活かされていますか
検査技師として培った経験は、検査の意味づけやデータの読み方において今も大きな強みになっています。診療の判断に直結する部分で、確かな基礎として活きています。
皮膚科・皮膚腫瘍という専門を選んだ理由は何ですか

医師を目指した頃は、小児科医になりたいと考えていました。子どものために何かしてあげたいという気持ちが強く、純粋にその道に進みたいと思っていたからです。ただ、実際に医療現場に出てみると、子どもは自分の症状をうまく言葉にできないことも多く、思っていた以上に難しさを感じる場面がありました。
全身性の病気への関心はどのように広がっていったのですか
一方で、膠原病のように全身に影響する病気にも興味がありました。皮膚の変化は全身疾患の一部として現れることがあり、そのサインを丁寧に見ていく診療に惹かれるようになりました。
皮膚科が自分に合っていると感じたのはどのような点ですか
こうした考えを重ねていく中で、皮膚科は子どもから高齢の方まで幅広く診ることができ、皮膚を通して全身の状態を評価できる科であると感じました。さらに、腫瘍や膠原病、感染症などさまざまな疾患を扱い、内科的な側面と外科的な側面の両方を持つという特徴が、自分の志向や興味と非常に合っていると感じました。
腫瘍皮膚科を選ぶ決め手になった出来事はありましたか
皮膚腫瘍の領域は「がん」を含む分野です。家族ががんになった経験があり、そのときに早期発見の大切さを深く実感しました。その経験が、自分もがん診療に関わりたいという思いを強めるきっかけとなり、皮膚腫瘍という専門を選ぶ大きな理由になりました。
ご家族のがんの経験が、今の診療にどのような影響を与えていますか

家族にがんが見つかったのは、たまたま受けた健診のオプションで超音波検査を追加していたからでした。もともと健康診断に熱心なタイプではありませんでしたが、そのとき偶然受けていて、そこで見つけてもらえたのです。早期とは言えませんでしたが、それでも症状が出る前に気付くことができたことで、手術と抗がん剤治療を経て、今では再発なく10年ほど元気に働いています。
その経験を通じて、どのようなことを
実感されましたか
がんを通じて、検査や健診が持つ力の大きさや、早期発見がその人の人生を大きく変えるという事実を、家族として強く実感しました。
その体験が現在の診療姿勢につながっているのですね
そうですね。その経験から、医者という存在のすごさを改めて感じましたし、自分も早期発見や早期治療に役立てる医師でありたいという思いが芽生えました。この感覚は、今の皮膚腫瘍診療の根底にある大切な原動力になっています。
皮膚科が「早期診断・早期治療」に向いていると感じるのはどんなところですか

内臓の病気は検査をしないと見つからないものが多い一方で、皮膚は「目に見える臓器」です。見た目の変化や、色・形・大きさの変化、赤みが続く、治らないといった症状を外から直接観察できるため、患者様ご自身の気づきが早いことが特徴です。また、医師側も視診、触診、ダーモスコピー、病理検査などを組み合わせることで、比較的早い段階で診断にたどり着ける機会が多い領域だと感じています。
皮膚腫瘍に興味を持った背景や専門性との結びつきはありますか
家族のがんの経験もあって、目に見える皮膚の病変を通じて早期診断・早期治療につなげられる科のひとつが皮膚科だという思いが強まりました。その中でも皮膚腫瘍(できもの)の領域は、まさにその力を発揮できる分野だと考えています。
これまでどのような医療機関で経験を積まれたのですか

大学病院というより、市中の総合病院や、静岡県立がんセンター・大阪国際がんセンターといったがん専門施設で多くの症例を経験してきました。そこでは、進行した皮膚がんや全身に影響する重症例など、町の皮膚科クリニックにはなかなか来ないケースを数多く診てきました。
その経験は、現在の診療でどのような判断に役立っていますか
その経験を通じて、どのような病変が「要注意」なのか、どの段階で高次医療機関に紹介すべきか、どのような検査や治療が必要になるのかといった判断の軸が身についたと感じています。
クリニックについて、一般皮膚科と腫瘍皮膚科をどのように両立していきたいと考えていますか

クリニックでは、地域密着の一般皮膚科としてアトピー性皮膚炎、湿疹や蕁麻疹、ニキビ、水虫、イボなどのよくある皮膚トラブルを診療しています。主に地域の方々を対象とした診療が中心になります。
一方で、皮膚腫瘍や皮膚がんに関しては、「何か気になるできものがある」「診断名はついたけれど、専門医の意見も聞いてみたい」と思う方が、地域を越えて相談に来られる領域です。
「疾患単位」で広いエリアから受診してもらえる存在になりたいと考えています。
ぶん皮膚科クリニックは皮膚腫瘍を専門に診ているクリニックだと知っていただき、一度専門の診察を受けてみようと思ってもらえることが、今の段階での「強化」につながると感じています。
まずは存在を知っていただき、
相談しやすい場所として信頼を
積み重ねていきたいと思って
います。
クリニックでできる検査や手術と、大きな病院に紹介するケースの線引きはどのようにしていますか

クリニックで対応できる治療はどの範囲ですか
クリニックでも、局所麻酔で切除し、そのまま治療が完結するような腫瘍であれば日常的に行っています。しかし、このような場合には、早い段階で信頼できる高次医療機関に紹介するようにしています。
- 転移の評価が必要
- 切除範囲が広くなりそうな場合
- 再建手術が必要になる可能性が高い場合
- 他の臓器の精査が必要になりそうな場合
紹介の判断基準はどのような点を重視していますか
無理にクリニックで完結させることはしません。
ギリギリで何とかするという姿勢ではなく、自分が責任を持ってフォローできる範囲かどうか、途中で何かあってもきちんと対応できるかどうかを基準に慎重に判断しています。
線引きを丁寧に行う理由は何ですか
医療には必ずリスクが伴います。クリニックでできる医療と、CT・MRIといった大型機器や専門チームがそろう大きな病院でできる医療にはどうしても差があります。だからこそ「これは自分が診る」「これは専門病院へつなぐ」という線引きを丁寧に行うことが、安全で誠実な診療につながると考えています。
どのような病院と連携しているのですか
大阪大学の医局に所属していた経験があり、各病院がどの領域を得意としているか、どの先生がどのような症例に強いかをある程度把握しています。
これまで仕事をしてきた病院や、専門性の高い先生がいる施設を選んでご紹介しています。
紹介において大切にしている姿勢は何ですか
「とりあえず大きな病院へ」
という紹介の
仕方はしたくありません。
患者様にとって最適なルートを選ぶことこそ、腫瘍皮膚科として重要な役割だと考えています。
普段の診療で大切にしているのは、どのようなことですか

診療で最も大切にしているのは
「信頼関係」
です。
初めて来られた患者様は、初対面の医師に自分の体を預けることになります。その瞬間に、「この先生は信頼できそうか」、「ちゃんと話を聞いてくれそうか」といった印象を無意識に感じ取っておられるはずです。
だからこそ、何でも相談しやすい雰囲気づくりや、デリケートな話でも安心して話していただける信頼関係が重要だと考えています。
診察の中で心がけていることは何ですか
診察時間には制限がありますが、画面ばかり見ず、できるだけ患者様の目を見て話すよう心がけています。診察室での一つひとつの真摯な対応が「ここなら任せられる」と思っていただけるかどうかにつながるため、最初の一歩で信頼を得られるよう意識しています。
診療姿勢が評価されたうれしいエピソードがあるとうかがいました
ありがたいことに、「ここの皮膚科さん、信用できますよ」と口コミを書いてくださった方がおられました。その言葉は、開業間もない時期の私にとって、自分が大切にしている診療姿勢が伝わったのだと実感できる出来事でした。今も変わらず、大きな励みになっています。
診察室の顕微鏡がありますがすぐ見られそうな位置にありますね
顕微鏡は日常的に使用しているため、手を伸ばせばすぐ使える絶妙な位置に常においています。
皮膚の一部を採取して顕微鏡で確認したり、真菌感染の有無を調べたりと、その場で行える検査が多くあります。検査には数分かかるため、一度待合に戻っていただき、5分ほどしてから結果をお伝えする形が一般的です。
現在多いご相談内容と、皮膚腫瘍の受診状況について教えてください

クリニックでは、アトピー性皮膚炎、湿疹、ニキビ、水虫、イボなど、日常的によく見られる皮膚トラブルの相談が多い状況です。
腫瘍の受診状況はどのような傾向がありますか
腫瘍に関する相談も徐々に増えていますが、現在のところクリニックで対応しているのは、ほとんどが良性の病変です。これまでの経験から、「これは悪性の可能性が高い」と判断できるケースはありますが、明らかな悪性腫瘍の方が最初からクリニックに来られることは、現時点ではほとんどありません。
今後、皮膚腫瘍診療で強化していきたいことは何ですか

まず取り組みたいと考えている強化ポイントは何ですか
現時点では、クリニックで本格的な皮膚がん症例を多数診ているわけではありません。だからこそまず大切なのは、
- ここが皮膚腫瘍を専門的に診ているクリニックであることを知っていただくこと
- 「いつもの湿疹だと思っていたけれど、気になるから一度相談してみよう」と思ってもらうこと
この二つがまず大切なことだと考えています。
皮膚がんの多くは希少がんで、患者様自身が病名で検索して受診されるケースは多くありません。多くは「治らない赤み」や「なかなか引かない湿疹」など、症状から受診につながります。
だからこそ、まずは「相談できる場所」として認知していただくことが重要だと思っています。
クリニックの立地もすごくよく強みですよね
当院は高速道路からのアクセスが良く、都会でありながら駐車場があるという通いやすさが特徴です。この利点を活かし、今後はより広い範囲から皮膚腫瘍の相談を受けられる体制を整えていきたいと考えています。
ホームページをご覧の方へメッセージをお願いします

その「気になる」が、
受診のサインです。
皮膚がんは、早期診断・早期治療が比較的しやすい臓器のひとつです。気になるできものがある、赤みがなかなか引かない、湿疹だと思って薬を塗っているが良くならないなど、「これくらいで受診していいのかな」と迷われる方も多いと思います。けれども、その段階で一度受診していただくことがとても重要です。
「がんかもしれない」とお一人で不安を抱えるよりも、まずは専門医の目でしっかり評価を受けていただくことが、安心につながる第一歩になると考えています。
気になることがあれば、どうぞお気軽に相談ください。

